検定対策

2016.11.21配信

【質問】

眼瞼に関わる疾病について、⑴、⑵の疾病の名称を答えて下さい。

⑴
・まつ毛の生え際付近に細菌が感染することで炎症や腫れ、赤み、圧痛などを起こす急性化膿性炎症
・原因菌は主に黄色ブドウ球菌
・他者への感染はない
・抗生剤の点眼が主な治療法だが、2週間ほどで自然に治癒する場合が多い

⑵
・瞼板腺（マイボーム腺）の詰まりによって起こる
・まぶたの腫れ、軽い痛み、刺激などが現れ、見た目にも問題がある
・自然に治癒しない場合はステロイド剤を注射したり、切開手術により脂質の排出を行う

【解答】

⑴麦粒腫（ばくりゅうしゅ）
⑵霰粒腫（さんりゅうしゅ）

【解説】

眼瞼に起こる炎症は、まつ毛毛根部の汗腺や皮脂腺（マイボーム腺）などにブドウ球菌やウイルスが感染して炎症を起こすものや、皮脂の分泌過剰による脂漏性のもの、化学物質などが原因であるアレルギー性のものに分けられます。
発生箇所に痒みや赤み、腫れ、発疹、熱感、あかむけ、かさぶたなどを起こし重症化したり、慢性化するケースも多いです。

眼瞼の縁に起こる「眼瞼縁炎」で炎症がひどくなった場合には睫毛乱生や睫毛内反を起こしたり、まつ毛毛根部に瘢痕（組織欠損）が残り、まつ毛が部分的に欠損することもあります。
麦粒腫、霰粒腫ともに通常は感染を伴いませんが、霰粒腫は時として感染を起こし急性炎症を起こすこともあります。

～テキスト応用編 第6章生理学Ⅱ～「眼瞼に関わる疾病～炎症や腫れを伴う疾病」より